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こんにちは、魚信本店 店長の田口です。

梅雨が明けると、岡崎の街はあっという間に夏の空気に変わりますね。そんな季節の変わり目になると、毎年決まって思い出すことがあります。息子がまだ生後7〜8ヶ月だったころ、妻と一緒に近所のレストランに入ろうとしたときのことです。

「離乳食の持ち込みはお断りしています」

入口でそう言われた瞬間の、妻の顔。がっかりというより、「また今日も外食できなかったな」という、静かな疲れみたいな表情でした。あのとき感じたちょっとした悲しさが、今の私の「離乳食の持ち込み大歓迎」というスタンスの、正直な出発点です。

今日は、その話を少し掘り下げさせてください。

こんな方におすすめ

  • ✅ 離乳食中の赤ちゃんを連れて、ゆっくりランチを楽しみたい方
  • ✅ 子連れでも周りに気を遣わず食事ができるお店を岡崎市で探している方
  • ✅ お食い初めや帯祝いなどのお祝いの席に、赤ちゃんと一緒に行きたい方
  • ✅ 大切な家族に「いつもありがとう」を伝えたいけれど、タイミングや場所に迷っている方
  • ✅ 3世代みんなが美味しく食べられる和食のお店を探している方
なぜ私は岡崎の和食ランチで、離乳食の持ち込みを大歓迎しているのか | 季節の魚と釜飯 魚信

「断られる側」の気持ちを、親になって初めて知った

料理人として20年以上厨房に立っていますが、「子ども連れの外食がこんなに大変だとは思わなかった」というのが、親になってからの正直な感想です。

息子が離乳食を始めたころ、妻が一番気にしていたのは「周りの目」でした。「泣いたらどうしよう」「食べこぼしで床を汚したら申し訳ない」「離乳食を持ち込んでいいのかな」。外食の準備ひとつにも、こんなにたくさんの不安が重なっているんだと気づかされました。

板長という仕事柄、私はずっと「料理を出す側」にいました。でも、親になって初めて「受け取る側」の立場になったとき、見えていなかったものがはっきり見えてきたんです。

小さな子を連れて外食に出かける理由って、実はとてもシンプルだと思うんです。「たまには美味しいものを食べて、気持ちをリセットしたい」「日頃一緒に頑張ってくれているパートナーに、ゆっくりご飯を食べさせてあげたい」。そういう、ささやかだけど大切な想いがある。

でも、離乳食の持ち込みをNGにしているお店が多い現実があります。理由はわかります。衛生面への配慮や、他のお客様への見た目の問題。板長として、その判断が一概に間違いとは言いません。

ただ、私は思うんです。「持ち込んでいいですよ」のひと言が、どれだけそのご家族の肩の荷を下ろすか、を。

離乳食の持ち込みを歓迎する理由は、「感謝を伝える場所」を守りたいから

魚信に来てくださるお客様の中に、こんなご家族がいらっしゃいます。

生後半年の赤ちゃんを抱えたお母さんが、実のお母さん(赤ちゃんのおばあちゃん)と一緒にお昼を食べにいらっしゃる。産後ずっと育児を手伝ってくれたお母さんへ、「いつもありがとう」を伝えたくて予約してくださったそうです。

でも、正直にうかがうと「離乳食の持ち込みができるかどうかが一番心配だった」とおっしゃっていました。赤ちゃんの分の食事が確保できないなら、外食そのものを諦めようと思っていたと。

「持ち込み、全然大丈夫ですよ」とお伝えした瞬間の、ほっとした笑顔が忘れられません。

毎日一緒にいる家族や、身近な大切な人へ、改めて「ありがとう」と伝えるって、不思議と難しいですよね。照れくさくて、タイミングもなかなかつかめなくて。でも、美味しいご飯を囲んでいると、自然と言葉が出てくることがある。心がほぐれると、素直な気持ちが口をついて出てくるんです。

だから私は、その「ほぐれる場所」を守りたい。離乳食の持ち込みを断って、その家族の外食の機会そのものを奪ってしまうことだけはしたくないんです。

「料理は技よりも心」というのが私のモットーですが、それはなにも料理の話だけじゃないと思っています。お店が「どうぞ」と受け入れる姿勢を見せることも、心を込めたおもてなしのうちだと思っています。

✓ ここまでのポイント

  • 田口店長自身が3歳の息子を育てる経験から「子連れ外食の大変さ」を実感し、離乳食持ち込み歓迎のスタンスに至った
  • 離乳食の持ち込みを歓迎するのは、大切な人への「ありがとう」を伝える場所と機会を守りたいから
  • 「料理は技よりも心」というモットーは、料理だけでなく、お店の受け入れ姿勢にも表れている

「感謝が伝わる場所」に必要な3つのこと

大切な人に「いつもありがとう」を伝えたいとき、かしこまりすぎたお店だと逆に緊張してしまって、言葉が出なくなることってありますよね。静かすぎるフレンチや、格式ばった料亭は素晴らしいのですが、赤ちゃん連れで「さあ感謝を伝えよう!」とはなかなかなりにくい(笑)。

そういう意味で、私が「感謝が伝わりやすい場所」に必要だと感じているのは、大きく3つです。

① 個室であること
赤ちゃんや小さなお子様が一緒だと、泣き声や食べこぼしが気になって、親御さんの頭の中はずっと「周りへの気遣い」でいっぱいになってしまいます。個室なら、その心配がゼロになる。肩の力が抜けて、初めて目の前の大切な人と向き合えるんです。魚信ではご家族だけでゆったりくつろげる個室・お座敷をご用意していますので、赤ちゃんが多少声を出しても安心してお過ごしいただけます。

② 全員がおいしく食べられること
おじいちゃんおばあちゃんは「あっさりした和食がいい」、子どもは「揚げ物が好き」、パパママは「たまにはちゃんとしたものを食べたい」。その全員の「おいしい」が重なったとき、テーブルに自然と笑顔が広がります。魚信では、南伊勢や師崎から直送される旬のお刺身や、蓋を開けた瞬間に湯気と香りが広がる名物の釜飯、口の中でほろりとほぐれる手づくり豆腐など、幅広い世代に喜ばれる本格和食をご用意しています。

③ お店側が「わかっている」こと
子連れのご家族が「この人たちに任せれば大丈夫」と感じるには、スタッフの経験と共感力が大切だと思います。私自身が現役の子育てパパなので、離乳食の持ち込みはもちろん、赤ちゃんの機嫌に合わせた料理の提供タイミングや、授乳・おむつ替えのご相談なども、気兼ねなく声をかけていただければと思っています。

法事の席でも感じた、「心がほぐれる場所」の力

ここで少し視点を変えて、ご法事でのエピソードをひとつご紹介させてください。

ご法事の会食というのは、悲しみの中で故人を偲びながら、久しぶりに会う親族と時間を過ごす場です。「感謝を伝える」という意味では、お祝いの席と同じくらい、大切な場面だと私は感じています。

「法事の会食で利用しました。事前の打ち合わせから丁寧に対応してくださり、当日は安心してお任せすることができました。料理も気持ちがこもっていて親族から好評でした。」

ご法事でご利用のお客様

このお言葉をいただいたとき、「丁寧に対応」「気持ちがこもっていて」という部分が、とくに胸に刺さりました。

法事の幹事を初めて任されると、段取りやしきたりがわからずプレッシャーを感じる方がほとんどです。でも、細かいことをお店に任せられると、幹事さん自身も肩の荷が下りて、故人への想いや、久しぶりに顔を合わせた親族への「会えてよかった」という気持ちをきちんと言葉にできる。そういう場をつくるのが、私たちの仕事だと思っています。

赤ちゃん連れのランチも、法事の会食も、根っこにあるものは同じです。「大切な人と向き合える時間をつくりたい」という想い。魚信はその想いを、58年間ずっと大切にしてきました。

まとめ:「ありがとう」が言いやすい場所に、なりたい

離乳食の持ち込みを歓迎しているのは、特別なサービスをしているというより、当たり前のことをしているだけだと私は思っています。赤ちゃんを連れて外に出てきてくれた、その気持ちに「いらっしゃいませ」と言いたいだけです。

そして、その外食の先に「誰かへの感謝を伝えたい」という想いがあるなら、なおさら。その時間が笑顔になれるよう、料理でも空間でも、精一杯お手伝いしたいと思っています。

「いつもありがとう」という言葉は、美味しいご飯と温かい場所があると、不思議と自然に出てくるものだと思います。魚信が、皆様のその場所になれたら嬉しいです。

お席のご予約や、離乳食の持ち込みについてのご確認、アレルギーのご相談など、どんな小さなことでもお気軽にご連絡ください。お電話でも、Webからでも、いつでもお待ちしています。

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魚信本店 店長 田口 信一