Pocket

こんにちは、魚信本店 店長の田口です。

九月も半ばを過ぎると、岡崎の空気がすこし変わります。お昼はまだ残暑の気配が残るのに、夕方に厨房の換気扇を止めた瞬間、ひんやりとした風がすっと入ってくる。「あ、秋がそこまで来てるな」と感じる、この季節の変わり目が僕は好きなんです。

そんな九月のある晴れた平日のお昼のこと。「伊賀八幡宮で安産祈願を済ませてきました」と、お腹が大きくなり始めたプレママさんとご主人、そしてご両家のご両親が、個室にそっと入っていらっしゃいました。戌の日のランチ——帯祝いの席です。

今日はその日の厨房の様子を追いながら、魚信がどんな思いで「人生の大切な一日」に向き合っているか、お話しさせてください。

こんな方におすすめ

  • ✅ 岡崎市や近隣で戌の日・帯祝いの食事会場を探しているプレママ・ご家族の方
  • ✅ 安産祈願帰りに妊婦さんが安心してくつろげる個室のあるお店を知りたい方
  • ✅ 妊婦さんを含む3世代みんなが美味しく食べられるメニューか不安な方
  • ✅ 帯祝いのしきたりや段取りが正直よくわからない、という幹事さん
  • ✅ チェーン店ではなく、心のこもった料理で特別な日を祝いたいご家族

朝8時。市場から届く「旬の顔」で、その日の祝い膳が決まる

魚信の一日は、鮮魚が届く朝から動き出します。南伊勢や師崎の市場と直接やり取りをしているので、その日の朝に揚がった魚がそのままうちの厨房に入ってくる。これが僕のいちばん好きな瞬間で、箱を開けるたびに「今日は何で驚かせてもらえるか」という気持ちになります。

この日、箱の中に鎮座していたのは、ふっくらと肉厚な鮑(あわび)でした。しかも、大小ふたつ並んで。

「これ、今日の帯祝いのご夫婦に出したい」と、すぐに思いました。鮑は古来より夫婦円満・縁起のよい食材として慶事に用いられてきました。大小のつがいで盛り付ければ、これ以上ない帯祝いの一皿になる。段取りがひとつ、頭の中でカチッとはまる感覚があります。

妊婦さんに鮑を召し上がっていただく場合、火の通し方と刻み方には気を使います。しっかり蒸し上げてやわらかく仕上げ、食べやすい厚みに切り分ける。「美味しい」だけでなく「安心して食べられる」も、祝い膳の大事な要素です。

開店前の個室準備。「この空間に何を込めるか」を考える時間

11時の開店前、スタッフと一緒に個室の準備をします。テーブルの高さ、クッションの枚数、お座敷の足元の温度感——妊婦さんがいらっしゃる席では、いつも以上に細かく確認します。長時間座っていても疲れにくいよう、掘りごたつ式のお座敷を選んでいただくのがおすすめです。足が自然に下におろせるので、お腹が大きくなってきた時期にも楽に過ごしていただけます。

戌の日のお祝いは、ご夫婦だけでなく、ご両家の親御さんが一緒にいらっしゃることが多い。みんなの顔を見回したとき、「全員が笑顔でいられる空間になってるか」を無言でチェックするのが、開店前の僕の習慣です。

ちなみに、妊婦さんがくつろげる掘りごたつの個室について詳しくまとめた記事もありますので、会場選びの参考にしていただけたら嬉しいです。

正午。つがいの鮑が席に出る瞬間

ご予約のお時間より少し早めにいらっしゃいました。伊賀八幡宮での安産祈願を終えてきたばかりで、プレママさんのご表情がやわらかく晴れやかで、見ているこちらまで気持ちが上がりました。

個室のドアをそっと閉めると、その場は完全にご家族だけの時間になります。周りのテーブルを気にしなくていい。赤ちゃんの話を声を上げて喜んでいい。そういう空間って、意外と貴重ですよね。

料理はひと皿ずつお運びします。先付け、お造り、焚き合わせ——そして今日のメインとなるつがいの蒸し鮑が席に届いた瞬間、「わあ」という声が個室から聞こえてきました。厨房にいてもわかるんです、あの温度の声が。

プレママさんが一口召し上がって、隣のご主人に「やわらかい、おいしい」と目を細めていらっしゃる様子をスタッフから聞いて、正直ほっとしました。鮑をあそこまで柔らかく仕上げるには、前日からの仕込みが必要です。手間をかけた甲斐があったな、と思える瞬間です。

釜飯は、最後にご注文をいただいてから一釜一釜炊き上げます。蓋を開けたときに立ちのぼる湯気と香りも、祝いの席のご馳走のひとつだと思っているので、できたてを囲んでいただきたいのです。

✓ ここまでのポイント

  • 魚信の帯祝い膳は、その日の朝に届く旬の鮮魚を使って内容が決まる。「縁起のよい食材」と「その日いちばんの素材」が重なったとき、特別な一皿が生まれます。
  • 妊婦さんのいる祝い席では、料理の火の通し方・食べやすさ・個室の快適さを含めて「安心して過ごせるか」を準備段階から考えています。
  • 「家族だけの時間が守られる個室」こそが、緊張をほどいて最高の思い出を作る土台になります。

「段取りやしきたりがよくわからない」「妊婦さんに合わせた料理の調整はできるの?」——電話で聞く前に、まずお席の空き状況だけでも確認したい、という方も多いと思います。ご希望の戌の日・人数・個室の希望をその場で確認できます。

帯祝い当日のお席の空き状況を確認する

「初めてのお食い初めで不安でしたが、店長さんも子育て中のパパということで、子ども連れでも温かく迎えていただき、とても安心できました。最高の思い出になりました!」

お食い初めでご利用のお客様

これはお食い初めのときにいただいたお声ですが、帯祝いにいらっしゃるプレママさんご家族にも、同じことを感じていただけたら、と毎回思っています。「子育て中のパパ」という部分で安心してくださるお声をいただくたびに、自分が父親になったことは、料理人としての財産にもなったんだなあと実感します。

「失敗したくない」その気持ち、痛いほどわかります

帯祝いやお食い初めの祝い席のご予約をいただくとき、幹事さん——たいていはご主人やおじいちゃんおばあちゃんのどちらか——が電話口でこうおっしゃることが多いんです。「どんな料理が出るのか、しきたりはどうしたらいいのか、よくわからなくて…」と。

その声を聞くたびに、3歳の息子が生まれたばかりのころの自分を思い出します。何をどう準備したらいいのか、段取り通りに進むか、全員に喜んでもらえるか——正直、不安だらけでした。

だからこそ、魚信ではご予約のお電話をいただいた時点から、当日の進行まで一緒に考えます。「岩田帯はどのタイミングでご披露するか」「ご高齢のご両親のメニューを少しやわらかくできるか」といった細かいご要望も、遠慮なく話していただければ。既製品に頼らず出汁から手作りしているからこそ、アレルギーへの対応や食材の調整も板長が直接考えます。

祖父母からプレママさんまで、3世代みんなが「おいしかった、来てよかった」と思える席を作ること——それが、うちが20年この仕事を続けてきて行き着いた、いちばん大切にしたいことです。長寿のお祝いなど他の節目の席についても、喜寿祝いの会食の様子にリアルな雰囲気を綴っていますので、ご参考にどうぞ。

まとめ:「あの日、来てよかったね」と語り継がれる一日のために

その日、お帰りになるご家族を個室の前でお見送りしたとき、プレママさんのお母様が「本当によかった、ありがとうございました」と小さくおっしゃってくれました。その一言が、また明日の厨房に立つ力になります。

戌の日の帯祝いは、生まれてくる赤ちゃんとご家族にとって、最初の「おめでとう」の瞬間です。何年後かに、「あのとき魚信でみんなで囲んだ鮑の釜飯、おいしかったよね」と笑顔で話せるような一日を、一緒に作らせてください。

ご予約のご相談は、お電話でも承っています。しきたりや段取りに不安がある方も、まずはお気軽にお電話ください。一緒に考えます。

📞 0120-15-0173

もしこの記事を読んで「行ってみようかな」と思っていただけたなら、お店で「記事読んだよ」と声をかけていただけたら、とても嬉しいです。

— 魚信本店 店長・田口 信一

つがいの鮑、掘りごたつの個室、3世代みんなが笑顔になれる帯祝い膳——「ここでお祝いしたい」と思っていただけたなら、次のステップはご予約だけです。ご希望の日時・人数・アレルギーなどをまとめてご確認いただけます。

戌の日ランチのご予約・空き状況を今すぐ確認する